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永見隆幸著『銀の光輝』 文芸誌「北斗」で取り上げられる [新聞・テレビ・ラジオ・本など]



永見隆幸著『銀の光輝~しろがねのこうき』が、文芸誌「北斗」第610号「特集 浅野弥衛 生誕百年」の中の、清水信氏『浅野弥衛の時間割』で取り上げられています。



清水信『浅野弥衛の時間割』 より


2013年10月1日  平成25年

 この日付で永見隆幸の秀抜の浅野弥衛論である『銀の光輝』(NG出版)が刊行されている。跋文として馬場俊吉(ボストン美術館々長、美術評論家、俳人)と小島ゆかり(歌人)と清水が稿を寄せている。巻頭カラー図版をふくめて、書中には浅野作品が22点も紹介されて、美しい装幀といい、快心の出来である。
 その出版記念会には清水、衣斐両夫妻と小林良輔の五人が鈴鹿からは参加し、三十数名の繁わいであった。
 永見の浅野論は、何度も浅野宅に足を運んだ成果に満ち、野田の前に叔父、吉本徹次郎の影響を置き、歌舞伎の他に能や文楽に親しんだ経緯を語り、軍歴により昭和13年には勲五等雙光旭日章を受賞していることまで明かしている。
 画業については「絵自身の語る以上のことを、絵について語るな」という信念を通したという。
 また食通の浅野を枕にして「求道の人」として定義付ける永見の眼力は凄い。劣等自慢という姿勢も、どこか修道僧に近いと思われる。
 その画法については、得意中の叙述で説得力があり「アサノ・ブルー」のチェス盤画や、ワンポイント・シリーズの「卵」エッチングの解説など、他の何人も及ばぬ風で、委曲をつくしており、賛嘆の声を挙げずには置かない。
 「浅野の仕事は、事物の抽象化やエッセンスの抽出と、過剰を徹底して省くという二極を中心に成立している」とし、日常でも芸術家としての演出を拒否し、むしろ殺風景なアトリエで苦行僧のように手仕事に励んだと書く。
 『銀の光輝』という永見の与えた美しい言葉ほど、浅野の生涯にふさわしい言葉はないだろう。


2005年11月1日  平成17年

 この日付で刊行された四日市文章集団の『XYZ』128号(黒宮朝子代表)は「浅野弥衛を探る」という特集をしている。-中略-同年10月2日には永見隆幸、清水信、衣斐弘行夫妻を招いて四日市市立博物館で開催中の「浅野弥衛展」に合わせての催しがあり、それに列席した人の感想が収録されたのである。


2006年11月3日  平成18年

 この日、鈴鹿小学校体育館で没後10年を記念して「銀の光輝・浅野弥衛の世界」展が開かれ、未発表作品をふくむ120点作品が公開された。3日には清水、衣斐、永見によるギャラリイ・トーク「人と作品」が語られ、4日には児童を対象としたワーク・ショップが持たれ、同時にアトリエ公開もなされた。



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清水信氏 略歴

文芸評論家。学生時代より小林秀雄や萩原朔太郎の薫陶を受ける。
昭和37年「当世文人気質」によって小説の芥川賞にならぶ評論の近代文学賞を、吉本隆明と立原正秋に続いて、受賞した。名古屋で「北斗」を創刊、多くの評論や小説を発表する。著作に「清水信文学選」(全101巻)ほか多数。芥川賞や直木賞をはじめ数々の文学賞の選考委員や予備選考委員を歴任した。新聞や雑誌の文芸評論、講演などでも活躍する。
三重文学協会会長。中部ペンクラブ顧問。全国同人雑誌センター主宰。
第60回中日文化賞受賞、平成20年度三重県県民功労者賞受賞。



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清水信氏(前列右)と永見隆幸先生(前列左)



文芸誌『北斗』

発行所;北斗工房
〒451-0013 名古屋市西区江向町2-38

連絡窓口:棚橋鏡代
052-321-0218



永見隆幸著『銀の光輝』(NG出版)は
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『銀の光輝』(NG出版)に関する記事を本ブログでご覧いただけます。


1.文芸評論家 清水信氏 永見隆幸と著書『銀の光輝~しろがねのこうき』を論評
   ↓
http://merry2.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09
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2.永見隆幸『銀の光輝』出版記念祝賀会開催!
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http://merry2.blog.so-net.ne.jp/2013-07-13
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